なのはなめも

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福島出身の女性は結婚できないと言われた。

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私は震災当時

福島県に住む女子高生でした。

 

福島の女性は結婚できない

 

大学の講義で

東日本大震災とそれに伴う原発事故を

取り扱いました。

 

男性の教授は

 

福島県の女性は被爆している。

福島県の男性としか結婚できない

 

と言いました。

 

絶望しました。

  

憤りとともに

こんな考えを持つ人が

他にもいるんだろうと

悲しくなりました。

 

福島県民は

被爆の様子を実験するための

モルモットだという人もいました。

 

私はモルモットだったのでしょうか。

 

自分の意志で福島に住んでいたのに。

 

 

不安との戦い

 

原発事故後

連日ニュースは

放射能問題を取り上げました。

 

私は、下校途中

小雨の中傘を差さずに帰りました。

 

母は私を叱りました。

 

放射能怖いから

傘はさしなさいと。

 

毎日子供たちが遊んでいた公園にはだれもおらず

代わりに、放射線の空間線量測定値が表示される

モニタリングポストが置かれていました。

 

子供たちはマスクをつけ

教室の窓は締め切り

高校も、線量が高い中庭は立ち入り禁止となり

体育は体育館のみで行われ

校舎をつなぐ渡り廊下も使用できなくなりました。

 

 

肌で感じる風評被害

 

修学旅行のとき、

 

「どこから来たの?」

 

と聞かれ

 

「福島」

 

と答えると

その人はいなくなりました。

 

放射能に対し

敏感な人、あまり気にしない人は

県内でも分かれます。

 

風評被害があることも

福島には近づきたくない人がいることも

わかっていました。

 

それでも

存在を避けられたのは初めてでした。

 

放射能は感染しません。

 

見えない

においもない

音もしない

どれだけの被ばくが人体に影響を与えるのかもわからない

 

放射能に

私たちの生活は

大きく左右されました。

 

あれから8年、世間は変わったか

 

8年が経ち

そういった偏見を持つ人は

少なくなったように感じます。 

 

それでも

旦那の実家に初めて

実家で取れた野菜を送るときは

私も母も

 

福島県産大丈夫ですか?

 

と確認しました。

 

全然大丈夫よ~と

義母は言いました。

 

夫は、福島出身ではありません。

 

もちろん、

あの教授の言ったことを真に受けていたわけではないけど

 

でも、

あの言葉を忘れません。